信頼関係をもとに世界を広げる1歳児~模倣の名人
- デコボコ道や斜面などたくさん歩き、目標をとらえて長い距離を歩きます。
- 2歳を過ぎる頃には走れるようになり、両足とびや少しの段差を飛び降りたりします。
- 自由に動ける身体を獲得してくると、「イヤ」「ジブンデ」という自我が誕生しますので、その思いをしっかり受け止め、共感し、自分で決めることを大切にします。
- 自分で出来る事も増えるので、「自分でします」生活を大切にします。
- 1歳半を過ぎると、道具が使えるようになるので、スコップやスプーンを使います。
- 言葉もどんどん獲得し、二語文・三語文で話します。
共感で育つ自我
“いいもの探し”の散歩が大好きで、様々なものを見つけて、しゃがみこんだり、指さしたりするので、それに共感していると、みんな寄ってきます。友だちと共感する事が楽しい時期であり、思い通りにならないと、激しくぶつかり合い、“かみつき”や“ひっかき”も起こります。それぞれの思いをしっかり受けとめ共感しつつ、相手の気持ちを伝えていきます。いやだいやだの一点張りの時、自分で選びとれるようにすると、気持ちを切り替えられたりします。
大人にしっかりと共感してもらい、受けとめてもらうことで自我が誕生し、自分でする、自分で決めるなどのくり返しで、自我を大きくしていきます。
よく食べ よく寝て よくあそぶ
土遊びから水を入れて混ぜ、泥沼を作ると全身ドロドロになって遊びます。歩いたり、走ったりと体を動かして、みんなと一緒にくり返し遊ぶことが楽しくなり、大きい子や大人の様子をよく見て、リズムや雑巾がけを真似るなど、模倣の名人を発揮して遊びます。
食欲も増し、食べることも意欲的になります。空っぽのお皿を、うれしそうに見せあったり、ほめるとますます張り切って食べます。また、好き嫌いも出始めるので、苦手なものは思いを聞いて量を調整し、食べられたらしっかりと褒めてあげます。それが自信につながってゆきます。
心も身体も満足すると、午睡も心地よく眠りについていきます。
生活の主人公に
自我を誕生させた子どもたちは、“自分で食べる”“自分で靴をはく”“自分で着がえる”など意欲的に主張します。
自分でしようとしている子は励まし、まだ関心のない子には、援助しながらじっくりつき合い、出来た時にしっかりほめます。うまく出来なくて気持ちがくずれてしまった時には「自分でしたかったんよね」と思いを受けとめ、「一緒にやってみようか」と気持ちに寄り添います。
このように、1歳児は失敗したり思い通りにならなくてだだをこねたりしながらも、獲得した力を使いきる生活をくり返すことで、生活の主人公になっていきます。
このように、1歳児は失敗したり思い通りにならなくてだだをこねたりしながらも、獲得した力を使いきる生活をくり返すことで、生活の主人公になっていきます。